●デザイン範囲と総合的視点
大学を卒業し勤務したデザイン事務所(GKデザイン)は、キッコーマンの卓上お醤油瓶からNARITA EXPRESSの車両まで、広範囲なデザインを取り扱う組織で、日本のプロダクトデザイン黎明期にあって高度成長社会を良質なデザインで支えると言う大きな役割を果たしていました。ここで空間デザインをはじめさまざまなデザインジャンルに触れることで、デザイナーのスタートが切れたことを大変幸運に思っています。
父親が建築家だったことや、学部の専攻も都市計画。独立後も空間デザインが主な領域ですが、最近ではジャンルの垣根にとらわれず製品プロダクト、パンフレットやパッケージ、シンボルマーク、ウエブデザインなどの案件も増えています。私もそういった身近に触れることのできる業務を得意としています。
ディテール(細部)も大事です。同時に、ジャンルを越えたトータルな視点で物事を見つめ、そして目的をカタチにする、という基本的な
能力がデザイナーに求められていると認識しています。
●デザインテーマ
現在わたしたちはいわゆるモダンデザインの時代を生きています。しかし情報化時代を経て高度成長の終わりとともに機能美だけを誇る時代は終焉しました。社会情勢や地域や歴史などの経緯ともデザインはまた無縁ではありません。最近では、地元京都のクライアントからの発注案件など、あたらしい「和」の表現にも取り組んでいます。
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